中国語の補語は大きく6つあります。
- 様態補語(動作の状態を描写する)
- 程度補語(動作の程度がどうなのかを表す)
- 結果補語(動作や行為の結果どうなったのかを表す)
- 方向補語(動作の方向性を表す)
- 可能補語(動作が実現可能かどうかを表す)
- 数量補語(動作の回数や経過した時間、継続した時間を表す)
「補語」は使いこなすことがかなり難しいので、苦手な方も多いのではないでしょうか。
今回は、中国語の補語シリーズ第3弾として「結果補語」の使い方です。例文を多くして、できるだけわかりやすく解説していきます。
結果補語とは?
結果補語は、動詞の後ろに置いて、その動作や行為の結果どうなったのかを表します。
動作の結果を表すため、結果補語の後ろに「了」や「過」を置くことがとても多いです。否定は「沒有」を使います。
動詞+結果補語+了/過
沒有+動詞+結果補語
結果補語になるもの・・・一部の決まった動詞、形容詞
聽懂
聞いてわかる(聞いた→わかる)
沒聽懂
聞き取れない、聞いてわかっていない(聞いた→わからない)
上の2つは、動詞の「懂(わかる、理解する)」を結果補語にした場合の例です。完了の「了」を後ろにつけると、
聽懂了嗎?
聞いてわかった?
となります。
よく使われる結果補語
動詞
結果補語になれる動詞は一部に限定されています。ここでは、結果補語としてよく使う動詞の使い方を解説します。
完:動作が完了する、尽きる(物がなくなる、物が尽きる)
午餐吃完了
昼食を食べ終わった
抱歉,賣完了
すみません、売り切れました
我還沒看完
まだ読み終わっていないです
成:完成する、変化してある状態になる
你能幫我翻譯成日文嗎?
日本語に訳すことはできますか?
我變成每天都吃外面
毎日外食するようになった
懂:理解する
你看懂了嗎?
見てわかりますか?
見:(偶然、自然に) 視覚・聴覚・嗅覚で感じとる
我看見了他的媽媽
彼のお母さんを見かけた
不好意思,沒聽見
すみません、聞こえませんでした
到:目的の達成、ある地点への到達
終於想到了!
ついに思いついた!
我沒買到門票
入場券は買えなかった。
住:状態を維持する
請停住!
止まってください!
你沒記住我說的話
あなたは私が言ったことを覚えていなかった
慣:慣れる
你城市住慣了嗎?
都会に住み慣れた?
我沒看慣她新髮型
私は彼女の新しいヘアスタイルを見慣れていない
走:離れる
他們已經搬走了
彼らはもう引っ越した
他带走了我的包包
彼は私のバッグを持っていった
著(zháo/ㄓㄠˊ):目的が達せられる
丢的鑰匙找著了
なくした鍵が見つかった
形容詞
多くの形容詞が結果補語として使えます。下記は、その中でもよく使う形容詞になります。
好:(満足のいく状態になって)終わる
晚飯已經做好了!
晩ごはんはもうできたよ!
準備好了嗎?
準備はできた?
時間約好了
予約を取りました
錯:動作を間違える
請不要寫錯
書き間違えないでください
抱歉,我打錯了
すみません、打ち間違えました
光:何も残らずに~し尽くす
今天的午飯都賣光了!
今日のランチは全部売り切れました!
手機電量用光了
スマホのバッテリーを使い切った
我把錢花光了
お金を使い果たした
清楚:明らかである、はっきりしている
請寫清楚你的名字
名前をはっきり書いてください
我沒看清楚
はっきり見える
乾淨:きれいにする
房間地板擦乾淨
床を拭き掃除する
這衣服還沒洗乾淨
この服はまだ汚れが落ちていない
補語や副詞を深く理解したいなら、「誤用から学ぶ中国語 続編1 -補語と副詞を中心に-」がおすすめです。中国語を学習する人にとっての難関は「声調」と「補語」と言われますが、そのうちの1つである「補語」も、丁寧な解説と例文で理解することができると思います。