中国語の補語は大きく6つあります。
- 様態補語(動作の状態を描写する)
- 程度補語(動作の程度がどうなのかを表す)
- 結果補語(動作や行為の結果どうなったのかを表す)
- 方向補語(動作の方向性を表す)
- 可能補語(動作が実現可能かどうかを表す)
- 数量補語(動作の回数や経過した時間、継続した時間を表す)
「補語」は使いこなすことがかなり難しいので、苦手な方も多いのではないでしょうか。
今回は、中国語の補語シリーズ第2弾として「程度補語」の使い方です。例文を多くして、できるだけわかりやすく解説していきます。
目次
程度補語とは
程度補語は、形容詞や心理を表す動詞の後に置いて、程度がどれぐらい高いのかを表します。
形容詞・動詞+(得[de])+程度補語
程度補語には、助詞の「得」が入るもの、語気助詞の「了」をつけるもの の2パターンあり、「ずっと、だいぶ」「〜すぎる」「〜でたまらない」のように程度が非常に高いことを表します。
程度副詞には、否定形も疑問文もありません。フォーマルな場での会話には使われません。
「得」がつく程度補語
- 得+多(duō / ㄉㄨㄛ)
- 得+很(hěn / ㄏㄣˇ)
- 得+慌(huāng / ㄏㄨㄤ)
- 得+要命(yào mìng / ㄧㄠˋㄇㄧㄥˋ)
- 得+不得了(bù dé liǎo / ㄅㄨˋㄉㄜˊㄌㄧㄠˇ)⇒ 語尾の了は「liǎo」
- 得+了不得(liǎo bu dé / ㄌㄧㄠˇ ˙ㄅㄨ ㄉㄜˊ)
「得」の後ろに副詞や目的語を入れることはできません。「得慌」は主に気持ち的に程度がひどくてネガティブに感じる場合に使います。
好得多
だいぶ良い
高興得很
とても嬉しい
忙得不得了
忙しくてしょうがない
「得」がつかない程度補語
- 極了(jí le / ㄐㄧˊ ˙ㄌㄜ)
- 死了(sǐ le / ㄙˇ ˙ㄌㄜ)
- 多了(duō le / ㄉㄨㄛ ˙ㄌㄜ)
- 壞了(huài le / ㄏㄨㄞˋ ˙ㄌㄜ)
- 透了(tòu le / ㄊㄡˋ ˙ㄌㄜ)
「壞了」と「透了」は主にネガティブなことに使われています。「多了」は「〜よりいくらかましだ」という意味を持ちます。
好極了
かなり良いですね
好吃極了
激ウマだ
吃多了
食べ過ぎた
累死了
疲れて死にそう
困死了
眠くてしょうがない
補語や副詞を深く理解したいなら、「誤用から学ぶ中国語 続編1 -補語と副詞を中心に-」がおすすめです。中国語を学習する人にとっての難関は「声調」と「補語」と言われますが、そのうちの1つである「補語」も、丁寧な解説と例文で理解することができると思います。
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