中国語では、漢字一文字の動詞は後ろに「補語」をつけて使うことが多いです。
中国語の補語は大きく6つあります。
- 様態補語(動作の状態を描写する)
- 程度補語(動作の程度がどうなのかを表す)
- 結果補語(動作や行為の結果どうなったのかを表す)
- 方向補語(動作の方向性を表す)
- 可能補語(動作が実現可能かどうかを表す)
- 数量補語(動作の回数や経過した時間、継続した時間を表す)
この中でも「様態補語」「結果補語」「方向補語」は三大補語とも言われていて、日常会話でもよく使う重要な補語になります。
中国語を学ぶ上で避けて通れない「補語」ですが、使いこなせれば中国語の表現がよりネイティブに近づきます。
今回は、補語の種類と概要を解説していきたいと思います。
補語とは?
食べ終わった・・・食べることー終わった
起きるのが早い・・・起きるー早い
上のフレーズを分解してみると、後ろの成分が前の言葉の補足説明をしていることが分かります。
中国語の補語も同じように、動詞や形容詞の後ろに置いて、動作や行為・状態について説明をする役割があります。
吃完了(食べ終わった)・・・吃ー完(了)
起得很早(起きるのが早い)・・・起(得)ー很早
となります。
「吃(食べる)」「教(教える)」という動詞の後ろに、補語となる「完(終わる)」「很好(良い・上手)」が置かれています。これらの補語が「食べてどうなったのか」「教えることがどうなのか」を説明しているのです。
様態補語
様態補語は「状態補語」とも呼ばれ、その動作や行為・状態がどうなのかを詳しく説明する役割があります。動詞や形容詞の後ろに「得+補語」を置きます。様態補語にできるものは、形容詞フレーズ(副詞+形容詞)や動詞フレーズなどです。
吃得很多
よく食べる(食べるー多く)
唱得不太好
歌があまり上手じゃない(歌うーあまり良くない)
做得不好
上手くできない(するー良くない)

程度補語
程度補語は、形容詞や心理を表す動詞の後に置いて程度がすごく高いことをを表します。「得+補語」のパターンと語気助詞の「了」をつけるパターンがあります。
笑死了
死ぬほど笑った
怕得很
すごく怖い

結果補語
結果補語は、動詞の後ろに置いてその動作や行為の結果を表します。 動作の結果なので結果補語の後ろに「了」や「過」がつくことが多いです。
全部看完了
全部読んだ(見る・読む⇒終わる)
說錯了
言い間違えた(言う⇒間違えた)

方向補語
方向補語は、その動作によって人や物が移動する方向を表します。方向補語になるものは方向を表す動詞に限られます。
快進來吧!
早く入って!
火車開過來了
電車が近づいてきた
放下行李
荷物を置く

可能補語
可能補語は、動詞の後ろに置いて、その動作や行為が実現可能かどうかを表します。実現できる場合は「得+補語」、実現できない場合は「不+補語」を動詞の後ろに置きます。
聽不懂
わかならい(聞いて⇒わからない)
做得完
やり遂げられる(やり終えることが⇒できる)

数量補語
数量補語は、動詞の後に置いて、その動作や行為の回数や継続した時間や経過した時間を表します。数量補語は数詞と量詞で構成されています。
他來了兩次
彼は2回来ました
我看了三個小時的書了
私は本を3時間読んでいる
