【台湾中国語の文法】超重要ワード「有」の台湾華語的な使い方

超重要ワード「有」は、一般的には所有する意味で使います。ですが、台湾では中国の普通語と少しだけ用法が違います。どこが違うかと言うと「有+動詞」になっているのです。

謎ですよね?なんで「有」は必要なの?と何度思ったことか。しかもこの使い方はテキストに載っていないのです。「有+動詞」は、主に話し言葉として使われ、教科書などのテキスト類にはこの使い方は出てきません。

そこで今回は台湾華語的な「有」の使い方を解説していきます。

目次

「有」は助動詞?

「有+動詞」は標準語としては正しくないですが、台湾では台湾語(閩南語)の影響から「有」を助動詞のように使います。

有+動詞

「有+動詞」は次のことを表します。

  • 動作の経験
  • 動作の完了
  • 動作の到達
  • 事実・状況の強調
  • 習慣

1つずつ解説していきます。

動作の経験

「有+動詞+過」で「〜したことがある」を表します。

nǐ yǒu méiyǒu láiguò zhèlǐ?
有沒有這裡?
ここに来たことがありますか?
(標準語:你來過這裡嗎?)


動作の完了

動作の完了を表す場合、通常は動詞の後ろに「了」を置きますが、動詞の前に「有」を置いて表すことができます。

nǐ yǒu chīfàn ma?ー wǒ yǒu chī
飯嗎?ー 我
食事しましたか?ー食べました
(標準語:你吃飯了嗎?ー我吃飯了)

nǐ yǒu kàn zhè bù diànshìjù ma?ー hái méiyǒu
這部電視劇嗎?ー 還沒
このドラマ見ましたか?ーまだ見てません
(標準語:你看了這部電視劇嗎?ー 還沒看)

動作の到達

nǐ yǒu tīngdào ma?
嗎?
聞こえましたか?
(標準語:你聽到了嗎?)

nǐ yǒu shōu dào chuánzhēn ma?
傳真嗎?
ファックスは届きましたか?
(標準語:你收到傳真了嗎?)

動作の到達は「有+動詞+到」の形になることが多いです。

事実・状況の強調

nǐ yǒu juédé tòng ma?
覺得痛嗎?
痛みはありますか?
(標準語:你痛嗎?)

tā yǒu shēngqì ma?
生氣嗎?
彼は怒ってますか?
(標準語:他生氣了嗎?)

「有覺得」はよく使います。

wǒ yǒu bēishāng
悲傷
悲しい(悲しさを感じている)
(標準語:我很悲傷)

nǐ yǒu kāixīn ma?
開心嗎?
嬉しいですか?
(標準語:你開心嗎?)

一部の形容詞は「有+形容詞」の形で使っています。

習慣

wǒ xiànzài yǒu zài chī yào
我現在有在吃藥
今服用している薬があります

zuìjìn yǒu zài yùndòng ma?
最近有在運動嗎?
最近、運動していますか?

「有在〜」は「習慣的に〜している」の意味になります。

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